1. トップページ
  2. 井植歳男記念室のご紹介
  3. 井植歳男の残したことば

井植歳男の残したことば

ゼロから出発する

私は、いつもゼロやマイナスから出発して、新しいものをつくる立場におかれてきた。
だから、少しくらい困難にぶつかっても、くじけない。
私は、無である。ハダカである。知恵も、財産も、信用もない。
この心境に立って考えれば、おのずと活路が開けてくる。

自分の足跡を残す

与えられた仕事を、命じられたままトレースするのではなく、 自分の持つ知識、技術、アイデア等々、何かをプラスしてみよ。
先人の歩んだ足跡よりも、大きなものを残す気概、それが大切だ。

まず相手の立場に立つ

どんなときでも、まず、相手の立場を考えよ。
相手の便利、経済、楽しみ、よろこび、そして、繁栄が第一だ。
それらを、自分の事業に結びつけてこそ、自分の幸福が、得られるのだ。

水は低きに流れる

水は、低きに向かって流れるのが道理である。
しかし、当事者として仕事に没頭していると、枝葉末節に気をとられ、
道理や本質を見失うことが多いものだ。
何事も本質を見きわめ、合理的に考えよ。

私は博士ではなく白紙である

私にとって、見るもの聞くものすべてが先生である。
私は博士ではなく白紙だ。
だから、見るもの、聞くものすべてがノートできる。
私には専門はない。営業をやれといわれれば営業をやる。
製造を命じられれば製造をやる。研究をやれといわれれば、 人の知恵を生かして研究することもできる。

困難にあわない人生はない

私は、何事もやればできるという自信を持っている。
若い諸君は、いろんな困難に遭遇するだろう。しかし、自信を失ってはならない。
その困難を乗り越えていく、打ち勝っていく、それが、成否の分かれ道だ。
困難にあわない人生はあり得ない。もしあるとすれば、それは怠けている証拠である。

ライバルはお客のこころである

三洋電機20年の歩みは、たえず先手を打ち、お客の心をとらえた企業が、 いかに強いかということを示しているのではないか。
真の競争相手は先輩同業メーカーではなく、日々これ大衆に、いかに受け入れられるか、その戦いに勝つものだけが、発展を約束されるのだ。

世界はひとつ 世界の視野に立つ

地球は、年々せまくなっている。どこかの国で良い商品ができれば、直ちに、運賃と関税障壁を乗り越えて、世界を風靡してしまう。
文化や産業に関する限り、世界は一国といえよう。
世界の視野に立って考え、行動したいものだ。

人間の眼はカラーである

人間の眼はカラーである。
ただ、われわれの技術が及ばずして、白黒で、テレビを見て頂いてきた。
やがて、カラーテレビは、世界中の人びとが、見るようになるに違いない。

このページのトップへ